文の骨格(2日目)
こんにちは。前回は、SVOCMといった文章の骨格について説明したのでした。
簡単に要約するとこんな感じです。
・文章はSVOCMという骨格から出来ている。
・その並びには規則性がある。(たとえば、SVOは良いが、SOVはダメ)
・Sは「主語」。文章のヌシを表わし、「~は」にあたる部分。
・Vは「動詞」。文章の動きを表わし、「~する」にあたる部分 。
・Oは「目的語」。動詞の向かう先を表わし、「~を」に あたる部分。
・例:Tom eats apples. → トムは(S)/リンゴを(O)/食べる(V)
で、今回SVOCMだのなんだのというコトバが登場しましたが、
それと名詞、形容詞、副詞…などの○○詞の違いってなんなの? どういう関係なの?
そこで講義は終わっていたのでした。
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一言でいうと、両者の関係は以下の通り。
SVOCMといった骨格が箱で、
名詞、動詞、副詞、形容詞…といった○○詞が箱の中にいれるもの。
たとえばSVOの文章で考えてみましょう
Tom eats apples.
トムは(S)/食べる(V)/リンゴを(O)
という意味ですね。
このとき、
Sという箱には「Tom」という名詞が、
Vという箱には「eats」という動詞が、
Oという箱には「apples」という名詞が入れられています。
つまり、「S=Tom」、「V=eats」、「O=apples」という状態ですね。
それぞれの箱の中に、品詞が一つずつ入れられています。
では、次の例はどうでしょう?
Tom eats green apples.
トムは(S)/食べる(V)/緑のリンゴを(O)
という意味ですね。
さっきの文との違いは「green apples」の部分です。
このとき、
Sという箱には「Tom」という名詞が、
Vという箱には「likes」という動詞が、
Oという箱には「green apples」という形容詞と名詞が入れられています。
つまり、「S=Tom」、「V=likes」、「O=green apples」という状態です。
Oの箱の中には、品詞が二つ入っているのです。
SVO(あとはCとMも)というそれぞれの箱の中には、品詞を何個入れてもいいんです。
たとえば、まだ現時点では取り上げていない関係代名詞やらなにやらを駆使すると、次のような文章だって作れちゃいます。
Tom who is a exceptionally great singer In UK eats green appples whose color is same as the symbol of the Beatles.
非常に偉大なイギリスの歌手であるトムは(S)/食べる(V)/ビートルズのシンボルと同じ色である青いりんごを(O)
このとき、
Sという箱には「Tom who is a exceptionally great singer In UK」というたくさんの品詞が、
Vという箱には「eats」という動詞が、
Oという箱には「green appples whose color is same as the symbol of the Beatles」という、やはりたくさんの品詞が入れられています。
ハッキリ言ってめちゃくちゃな文章ですが、注目してほしいのは太字部分。
核となる品詞が、S、V、Oそれぞれの箱の中に必ず一つずつ含まれているんです。
そして、必ず含まれなければならない品詞は、S、V、Oそれぞれの箱ごとに決まっています。具体的には、SとOには名詞、Vには動詞といった感じにです。
必ず含まれなければならない品詞が含まれていれば、箱の中身はどんなにたくさん品詞が含まれてもいいのです。
細かく言うとキリがないのですっ飛ばしますが、まずは次のことを頭に入れてください。
箱の中身がどんなに多くなろうとも、核となる品詞は必ず一つ含まれる必要があるのだと。そして、その品詞は箱ごとに決まっているのだと(SとOなら名詞、Vなら動詞が含まれなければいけない)。
生の英語とかを読んでいると、やたら長い一文に出くわしますが、根本的な原理は変わりません。
チャラチャラとたくさん言葉を費やして、核となる品詞を着飾っているだけなんです。
もちろんそれを読み解くのが大変だったりするわけですが、少なくとも、いままでの「ワケわからん!」状態からは、ちょっと前進したと思いませんか?
なにをやってもダメだった英語力が、ほんの少し、けれど確かに一歩前進したと思いませんか?
ちょっとクサいかもしれませんが、英語に限らず、そういう感動は本当に大切です。ぜひ、今後の英語学習のモチベーションにつなげてください。
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というわけで長くなりましたが、ここまできて、ようやく冒頭の問題に取り組むことができます。
解答編はまた次回!